唾液は、食べ物を飲み込みやすくするだけでなく、口の中を洗い流し、歯を守る働きにも関わっています。ただし、「唾液が多ければむし歯にならない」「唾液検査だけで将来が分かる」というものではありません。むし歯は、プラーク、飲食、フッ化物、唾液、歯の状態など複数の条件が重なって生じます。
唾液は口の中でいくつもの役割を担います
唾液は口の中を潤し、食べ物をまとめて飲み込みやすくし、歯や歯ぐきに残った食べ物を洗い流す働きをします。また、唾液に含まれるカルシウムやリン酸などは、酸によって歯から失われたミネラルが戻る過程を助けます。
唾液には酸性に傾いた口の中を中性へ戻す働きもありますが、その程度や分泌量には個人差があります。これらの働きはむし歯リスクに関係しますが、唾液だけを見て診断することはできません。
口が乾くときは原因を分けて考えます
緊張時や起床時に一時的な乾きを感じることはあります。一方、乾燥が続く場合は、服薬、病気、放射線治療、口呼吸、水分摂取、喫煙・飲酒などが関係していることがあります。乾燥は年齢だけを理由に当然と決めつけず、経過と背景を確認します。
口が粘つく、食べ物を飲み込みにくい、話しにくい、舌や粘膜が痛い、むし歯が増えたといった変化がある場合は、歯科医師または医師へ相談してください。処方薬を自己判断で中止することは避け、薬との関連が疑われる場合も処方した医師と連携して考えます。
むし歯は脱灰と修復のバランスで進みます
歯の表面の細菌が糖やでんぷんを利用すると酸が生じ、歯からミネラルが失われます。酸にさらされる機会が繰り返され、失われる量が戻る量を上回る状態が続くと、穴のあるむし歯へ進むことがあります。
唾液とフッ化物は歯の修復を助けますが、進行したむし歯を唾液だけで元に戻せるわけではありません。歯の痛み、しみる、欠けたといった症状がある場合は、早めに診査を受けてください。
唾液検査は予防計画を考えるための情報です
唾液検査では、採用する検査方法に応じて、唾液や口腔内環境に関する情報を確認します。結果は、問診、口腔内診査、写真、レントゲン、過去のむし歯、飲食やセルフケアなどと合わせて解釈します。
一回の検査結果で「将来むし歯になる」「この方法なら必ず防げる」と判定するものではありません。体調、採取条件、生活の変化なども考慮し、変えやすい対策を相談するために使います。
当院の成人初診では唾液検査を行います
当院の成人初診は75分です。相談約15分、口腔内写真12枚、デンタルレントゲン12枚、顔貌写真、歯周検査、唾液検査を行います。唾液検査は必須で3,900円(税込)です。2回目は検査結果の説明30分と口腔衛生指導30分を予定しています。
検査後は、フッ化物配合歯みがき剤、歯間清掃、飲食の取り方、乾燥への対応などから、その方が続けやすい方法を担当歯科衛生士と一緒に考えます。詳しくは初めての方へと予防歯科・MTMをご覧ください。
乾燥やむし歯が気になる方へ
口の乾燥が続く、急にむし歯が増えた、飲み込みにくい、粘膜に痛みがある場合はご相談ください。原因によっては医科での評価が必要になることがあります。
成人の新患・セカンドオピニオンはWeb予約をご利用いただけます。強い痛みや腫れがある方、小児歯科、現在通院中の方、予約変更・キャンセルは0467-74-4567へお電話ください。