「毎食後に完璧にみがけないと意味がない」と考えると、セルフケアが負担になることがあります。歯みがきは回数だけで評価するものではありません。プラークを残しやすい場所へ毛先を届け、フッ化物配合歯みがき剤を適切に使い、無理なく継続することが大切です。
基本は就寝前を含めた1日2回です
厚生労働省の情報では、フッ化物配合歯みがき剤を用いた歯みがきを、就寝前を含めて1日2回行う方法が示されています。食後にみがける場合は口の中を整える機会になりますが、回数を増やしても、短時間で同じ場所だけをみがいていればプラークが残ることがあります。
生活や仕事の都合で毎食後にみがけない方は、特に就寝前の歯みがきで時間を取り、順番を決めて磨き残しを減らしましょう。
「何回」より「どこに届いているか」も確認します
プラークが残りやすいのは、歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間、奥歯の後ろ、歯並びが重なる場所、詰め物や被せ物の周囲などです。自分ではみがいているつもりでも、毎回同じ部分に毛先が届いていないことがあります。
歯ブラシを強く押しつける必要はありません。力が強すぎると歯ぐきや歯を傷める場合があります。鏡を使い、小さく動かしながら一か所ずつ確認します。
歯と歯の間は別の道具を使います
歯ブラシだけでは、歯と歯の間のプラークを十分に取り除きにくいため、フロスや歯間ブラシを組み合わせます。狭い歯間にはフロス、すき間のある場所には歯間ブラシが向く場合があります。
すべてを一度に始めることが難しければ、出血やむし歯が気になる場所から取り入れる方法もあります。歯間ブラシはサイズが合わないと歯ぐきを傷つけることがあるため、無理に押し込まず歯科医院で確認してください。
フッ化物配合歯みがき剤を適切に使います
6歳以上の成人・高齢者では、1,400~1,500ppmFの歯みがき剤を歯ブラシ全体程度使用し、軽く吐き出した後、すすぐ場合は少量の水で一回にする方法が示されています。年齢や飲み込みの状態によって適切な濃度と量は異なります。
歯みがき剤は歯みがきを助けるものです。薬用成分だけに頼らず、歯面へ毛先を当ててプラークを機械的に取り除くことが基本です。小児は年齢別の量を守り、保護者が見守ってください。
できなかった日があっても、次から整え直せます
体調、育児、仕事などで十分にみがけない日はあります。一日できなかったことを理由に諦めるのではなく、次の歯みがきから再開しましょう。洗口液だけで歯面のプラークを取り除くことはできないため、歯ブラシの代わりにはなりません。
毎日100点を求めるより、磨く順番を固定する、フロスを目につく場所に置くなど、続けやすい仕組みをつくることが役立ちます。
自分に合う優先順位を確認したい方へ
当院では、担当歯科衛生士が口腔内写真やプラークの残り方を確認し、道具と使い方を一緒に調整します。歯ぐきからの出血が続く、歯がしみる、毎日みがいてもむし歯を繰り返す場合は、セルフケアだけで判断せず診査を受けてください。詳しくは予防歯科・MTMをご覧ください。
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